英語力を上げるのに良い方法って何だと思いますか?
私は英語はできるだけ楽しく学ぶ方が効果的だと思っています。
私自身、自分の好きなものを使って英語を学ぶことが多かったです。
以前書いた映画や海外ドラマで英語を学ぶという内容の記事もそうですね。
今回は同じエンタメでも音楽の方に目を向けて、洋楽を使って英語を学ぶことのメリットと具体的な方法について書きたいと思います。
英語は上達するのか?洋楽を使った英語学習のメリットとは
と半信半疑の方、そう思うのはごもっともですね。
結論から言うと
洋楽を聞くだけでは英語は上達しない
と言えるでしょう。
言わずもがなですがポイントは「だけ」という部分です。
ただ聞き流すのではなく、洋楽から英語を少しでも学んでやろうという意識と工夫が必要となります。(工夫については洋楽を使って英語を学ぶ手順として後述)
それを前提とした上で、洋楽で英語を学ぶメリットは何かと言うと、
- 楽しみながら学べる
- 発音の思い込みに気づきやすい
- 約4~5分で1曲が終わるため取り組みやすい
といった点を挙げることができます。
それぞれ簡単に説明していきますね。
1. 楽しみながら学べる
1つ目の「楽しみながら学べる」というのはそのままの意味なのですが、自分が好きな曲を選べばいいので、参考書等の教材を使った学習方法よりは興味を持って取り組みやすいです。
自分を楽しませながら学ぶという視点は案外侮れません。
英語学習のモチベーションを保つために重要な「自分にもできるかも」という感覚を維持することにも役立ちます。
英語を継続して学ぶためのカギについては「英語学習のモチベーションが上がらない?独学でもやる気を保つ秘訣とは」の記事で詳しく書いています。
2. 発音の思い込みに気づきやすい
個人的に洋楽で英語を学ぶ最大のメリットだと思うのが、
自分が持っている英語の発音の思い込みに気づきやすい
という点です。
特に英語学習初心者は、頭ではなんとなく分かってはいても、いわゆるカタカナ英語からなかなか離れられていないことが多いです。
その点、歌になると通常の話し方とは違って、曲調に合わせて一部分を強調したり、ゆっくり、伸ばして発音したりすることがあります。
なので、洋楽を聞くことによって、自分が無意識に持っている英語発音の思い込みを認識することが容易になります。
これが発音改善に繋がる大きな気づきとなるんですね。
例えば、私が10代の頃によく聞いていたAvril Lavigne(アヴリル・ラヴィーン)の曲に”How does it feel?”というものがあります。
この曲のタイトルは
How does it feel to~? (~するのはどんな気持ちがしますか?)
という意味のフレーズから来ていて、サビには”How does it feel to be different from me?”という歌詞があります。
このフレーズにある”feel”という動詞をカタカナ英語で読むと
フィール
という感じになると思います。
しかし実際にこの曲で聞こえてくるのは、あえてカタカナで書くなら
フィーウー
という感じに聞こえるんですね。
良かったらYoutube等で検索して実際の曲を聞いてみてください。
“L”の後に母音が無い場合、日本語のラリルレロの「ル」ではなく、前歯に下の先を付けたままで発音するどちらかというと「ウ」に近い音になります。
特にこの曲ではサビの部分ではっきり、ゆっくり発音しているので、発音が分かりやすいですね。
こういった発音の違いに気づきやすいのが洋楽で英語を学ぶ魅力のひとつです。
3. 約4~5分で1曲が終わるため取り組みやすい
1曲はだいたい4~5分で終わるので、ひとまとまりが短く、集中して取り組みやすいです。
また、短いために歌詞の丸暗記もそれほど難しくないですから(日本語の歌だと普通に1曲まるまる覚えてたりしますよね?)、英語のフレーズも覚えやすいですね。
ちなみに歌詞で使われる表現は語り掛けるようなものが多く、口語的な表現を学ぶのに適しています。
洋楽から英語を学ぶ上でまず目標とすべきこと
どうせ洋楽を使って英語を学ぶなら、ちょっとした目標を立ててみましょう。
最初の目標としておすすめしたいのは、
洋楽1曲をまるまる歌えるようになる
ことです。
歌詞や発音を覚えて、日本語の曲のように歌えるようになることを目指してみてください。
完全には意味の分からない部分や、一部上手く発音できないところがあっても構いません。
まずは1曲覚えてしまいましょう。
そうすればカラオケでも歌えるようになりますし、ちょっとした達成感や満足感を得ることができます。
こういった「できた!」という感覚が英語学習のモチベーション維持へと繋がります。
洋楽が聞き取れない?洋楽を使って英語を勉強する手順
それでは、具体的な学習方法について触れたいと思います。
手順としては以下のとおりです。
- バラード等、ゆっくりとした曲調のものを選ぶ
- 英語の歌詞と日本語訳を用意する
- 日本語訳を見て意味を取りながら、英語の歌詞を読み上げる
- 英語の歌詞を見ながら曲を聞き、発音を確認する
- 曲を聞かずに歌ってみる
こちらもそれぞれ説明していきますね。
1. バラード等、ゆっくりとした曲調のものを選ぶ:洋楽で英語を勉強するのにおすすめのアーティスト
まず選曲についてですが、
最初はバラード等のできるだけゆっくりとした曲調のものを選ぶ
ことをおすすめします。
スローテンポの曲の方が歌詞が聞き取りやすく、発音の真似がしやすいからです。
「洋楽なんて全然聞いたことない」、「どんな曲を選べばいいか分からない」という方は、Ed Sheeran(エド・シーラン)の”Thinking Out Loud”なんていかがでしょうか。
“Thinking Out Loud”は彼の代表曲の1つで、かつ素敵なバラード曲なので、楽しみながら聞くのにも教材としても使いやすいですよ。
2. 英語の歌詞と日本語訳を用意する
洋楽で英語を学ぶなら、英語の意味を理解しながら取り組みましょう。
全て辞書を使って調べても良いですが、日本語訳を用意するのが手っ取り早いと思います。
レンタルショップで洋楽アーティストのアルバムを借りれば、ほとんどの場合どちらも入手可能です。
また、Amazonの音楽配信サービス、Amazon Music Unlimitedでは洋楽が豊富な他、歌詞表示に対応している曲も多くあります。
曲を聴きながらすぐに歌詞をチェックできるので便利ですよ!
Amazon Music Unlimitedの特徴や使ってみた感想については「英語学習や家事・運動のお供に。6500万曲以上が聞き放題のAmazon Music Unlimied」の記事で詳しく書いています。
3. 日本語訳を見て意味を取りながら英語の歌詞を読み上げる
まずは、英語の歌詞と日本語訳を見比べながら、歌詞の意味を理解してください。
そして、ここではまだ曲を聞かずに、英語を読み上げてみてください。
単語の発音や意味が分からないものは、手間を惜しまずに電子辞書やwebの辞書を使って調べましょう。
歌詞を読み上げるのは口慣らしのようなものです。
歌詞の英文をある程度すらすらと読むことができないとメロディに合わせて歌うことは難しいため、事前に慣れておく必要があります。
4. 英語の歌詞を見ながら曲を聞き、発音を確認する
ある程度すらすらと歌詞の英文が読めるようになったら、ようやく曲を流す段階に入ります。
先ほど英文を読んだ際の自分の発音と大きく異なるところを意識しながら曲を聞いてみてください。
そこを重点的に練習します。
この段階では何度か繰り返し曲を聞いて、その都度自分の発音を確認してください。
注意してほしいのは、
カタカナ英語は忘れて、聞こえてくる通りの音を再現するよう努める
ことです。
先ほど触れた”feel”の例を思い出してくださいね。
また、発音の確認の際には
- 音の繋がり(リエゾン/リンキング)
- 単語のアクセント、発音
- 文中の抑揚(イントネーション)
を意識することをおすすめします。
これについては、「英語リスニングの勉強法:上達のための練習には音読がおすすめ!」の記事で詳しく説明しています。
今紹介している洋楽を使って英語を学ぶ手順もこの記事の音読の方法をベースとしていますので、よろしければこちらも参考にしてくださいね。
5. 曲を聞かずに歌ってみる
ある程度曲を覚えたら、まずはサビの部分だけでも良いので曲を聞かずに歌ってみましょう。
上手く発音できているでしょうか?
この段階では、英語学習のためと思って
恥ずかしがらずに録音して自分の発音を聞いてみる
ことをおすすめします。
英語学習に録音をおすすめする理由については「TOEIC980・英検1級保持者が教える、独学で英語スピーキングを上達させる最強の方法!」の記事で詳しく書いています。
上手く歌えない(発音できない)部分はもう一度その箇所だけ曲を聞いて確認しましょう。
これを少しずつ繰り返して、1曲まるまる覚えることを目指してください。
録音を活用し、確認→改善→確認のプロセスを意識してくださいね。
洋楽を使った英語学習のメリットと勉強法まとめ
洋楽で英語を学ぶメリット
- 楽しみながら学べる
- 発音の思い込みに気づきやすい
- 約4~5分で1曲が終わるため取り組みやすい
洋楽で英語を学ぶ手順
- バラード等、ゆっくりとした曲調のものを選ぶ
- 英語の歌詞と日本語訳を用意する
- 日本語訳を見て意味を取りながら、英語の歌詞を読み上げる
- 英語の歌詞を見ながら曲を聞き、発音を確認する
- 曲を聞かずに歌ってみる
今回は、洋楽を使って英語を学ぶことのメリットと具体的な方法について書きました。
是非お気に入りの曲でトライしてみて、楽しみながら英語を学んでみてください!
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