英語を学びたい理由の1つとして、「海外旅行に行きたい」、または「海外旅行が好き」だからという方は多いのではないでしょうか。
私も海外旅行が大好きで、これまで10か国以上を訪れてきましたし、同じ国を数回訪れていたりもします。
今回は、海外旅行をする上で気になる、海外旅行で必要な英語力はどれぐらいか?ということについて書きたいと思います。
英語できないけど大丈夫?海外旅行での英会話の場面は限られている
どの国や地域を訪れるかにもよりますが、一般的な海外旅行で英語を使うシーンは意外と限られています。
例えば、ハワイ等のリゾート地や日本人観光客の多い台湾等を訪れたことがある方は、自ら英語を使う必要をあまり感じなかったのではないでしょうか。
特に旅行会社等を通じて団体旅行に行くのであれば、添乗員さんのヘルプもあり、スケジュールや宿泊先を自分で決める必要もありません。
そのため、ほとんど英語が分からなくても海外旅行に行って楽しむことは可能でしょう。
海外旅行で英語が必要となる場面
では、海外旅行では具体的にどんな場面で英語を使うかというと、以下のようなシーンが挙げられます。
- 空港、機内
- ホテル
- レストラン等食事の場
- ショッピング
まず、旅行先に到着したら入国審査がありますよね。ここで、何日滞在するかや、旅の目的は何かと聞かれることがあります。
ですが実際は、日本のパスポートを持った日本人なら、怪しまれるようなことが無い限りあれこれと聞かれることは稀ですし、何なら何も聞かれないこともよくあります。
ですので、念のため宿泊先の情報等を手元に用意しておけば、あまり心配する必要はありません。
また、行きも帰りも飛行機で移動すると思うのですが、機内では食事の際や飲み物をもらう時にちょっとした会話がありますね。これも”chicken”とか”beef”、”beer”や”orange juice”等、単語だけ言えば大抵事足ります。
次にホテルですが、ここで必要となるのはチェックイン、チェックアウトの時の会話です。
会話と言っても、パスポートを提示したり、サインしたり、支払いができれば何ら問題ありません。決まり切った流れなので、多少戸惑ってもスタッフの人が何とかしれくれるでしょう。
レストラン等の食事の場については、「絶対にこれが食べたい!」とか、「どんな料理か詳しく把握しないと食べられない」ということでなければ、メニューの文字から知ってる単語を見つけたり、写真を指差したりして、”This.(これ。)”だけ言えばオーダーはできます。
英語のメニューが無く、現地の言葉だけで書かれている場合はこのレベルだとちょっときついですが、何も注文できないということはないはずです。
ショッピングについても、試着したいとか、別のサイズを出してほしい等の要望が無ければ、会話なしでも特に問題なく買い物はできます。そもそも日本でも買い物の際にそんなに会話しないですよね。
避けようと思えば、できる限り英語を使わず旅行することは可能
このように、あなたが英語を話したいのであれば英語を話す機会を増やすことはできますが、それを避けたいなら、ほとんど英語を使わなくても一般的な海外旅行なら可能です。
ただし、先ほど挙げた英語を使う場面に必要な、定番フレーズは最低限事前に頭に入れておきましょう。
こういった場面を円滑に進められて損はないはずですし、余計なストレスや心配を生じさせないためでもあります。
これには旅行用の英会話の本を1冊用意して、シーンに応じた定番フレーズを学ぶのが効率的でおすすめです。
話せないままでいい?海外旅行のために英語を学ぶ必要はないのか
ここまで海外旅行で英語を使う場面は限られていると書いてきましたが、では海外旅行のために英語を学ぶ必要はないのでしょうか?
結論から言うと私の考えは、
最低限の英語で海外旅行は可能だが、旅行をより充実したものにし、トラブル等から自分の身を守るためには英語を学ぶべき
というものです。
少しでも英語が上手くなりたいと思っている方や、海外旅行が好きでこれからも外国を訪れることになるであろう方は特にそうです。
また、海外で困った目にあったことがある方なら、この意見に賛成していただけるのではないでしょうか。
海外旅行で英語を使えないと困る場面
具体的にどんな場面で英語を使えないと困るかというと、大きく分けると2つです。
- 質問をしたいとき
- トラブルが発生したとき
まず、質問をしたいときについて。
例えばある目的地までの行き方や場所を知りたい時、レストランでおすすめを知りたいとき、何かの使い方を知りたいとき等、その場に応じた英語が必要となります。
また、定番フレーズを使って質問できたとしても、相手が答えてくれた内容が理解できなければ、質問をした意味がありません。
次に、トラブルが発生したときです。
これ、一度経験すると「英語をやっておけば良かった!」って必ず思うと思います。
実際に私がこれまで旅行してきた中でもいろいろとあったのですが、以前夫がALT(学校の英語学習をサポートする外国人の先生)をしている方から聞いた話がとてもしっくりきたので、ここでご紹介したいと思います。
ALTの方が中国に旅行していたときのこと。台風の影響で、日本へ帰る便がキャンセルになり、後続の便にも影響していて、航空会社はバタバタと対応に追われていたそうです。
その時、日本人の若い女性がスタッフに英語が通じず、またはスタッフの説明が聞き取れず、困って泣いていたそうです。慣れていない旅行だったり、帰りたくても帰れなくて、しかもどうしたらいいか分からなくてきっと不安だったのでしょう。
見かねて日本語も話せるそのALTの方が彼女を助けたそうです。
そのALTの方は夫と話しているときに、
「英語は世界共通語で、他の国の人は母国語でなくても英語は多少できるのに、日本人はとりわけ英語が苦手。僕は今教えている子どもたちが彼女のように困らないように、英語をしっかり学んでほしいんだ。」
と言っていたそうなんです。
本当にその通りで、話を聞きながらうんうんと頷いてしまいました。
あなたがこの話に出てくる若い女性の立場だったらどうでしょうか?
英語を理解し話すということは、自分の身をトラブルから守ることにも繋ります。
海外旅行では、具体的にどのレベルを目指せばいい?
何も難しい英語まで身に付けろと言っているわけではありません。
せめて、中学英語~高校中級程度の内容をおさらいし、理解して、そのレベルの単語を身に着けていれば、質問をする力、それに対する回答を聞き取る力はぐっと上がります。
もちろん、旅の充実度についても同様です。
具体的な指針としては、私個人の感覚ですが
- 英検・・・準2級(高校中級程度)~2級(高校卒業程度)
- TOEIC・・・500~600
といったレベルです。実際に受験したり、資格を取得するまでしなくてもいいので、目安として考えていただければと思います。
1つ注意していただきたいのは、勉強しているとその身近さから、リーディングやリスニングばかりやってしまいがちであることです。
海外旅行を念頭に置くのであれば、このレベルの英語をアウトプットできるようになることを意識して、学習に取り組むことをおすすめします。
この点はオンライン英会話やネイティブと話せるような英会話カフェ等を活用するのも手だと思います。
もちろん、それ以上を目指せる方はどんどん英語を身に着けて、実際の海外旅行でどんどん使っていけば、知識に経験がプラスされ、上達に繋がる相乗効果を生んでくれますよ。
こちらの記事でも書きましたが、流暢に話せなくても問題ありません。「完璧な英語」なんて無いのですから、アウトプットの機会は積極的に有効活用していきましょう。
終わりに
今回は海外旅行で必要な英語力や、具体的な目安について述べました。
自分の経験から言うと、英語を理解できれば海外旅行はますます魅力的で充実したものになります。
1人の旅行好きとして、少しでも多くの人が英語に親しみを持ち、海外旅行をもっともっと楽しめるようになったらいいなと思います。
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