英語の勉強をやり直す際のコツ:挫折しないために意識すべき「意図的な練習」とは?

やり直し学習には必須!「意図的な練習」とは 英語学習

この記事を読んでいるのは、きっと今英語を頑張って勉強されている方ですよね。

「海外旅行で英語を使ってみたい!」
「TOEICで高得点を取りたい!」
「海外出張に備えて英語を鍛え直したい!」

等、それぞれの目標や理想に向かって行動を起こしているところだと思います。

 

しかし、いざ一定期間勉強に取り組んでみて、

「これだけ頑張っているのにどうして効果が出ないんだろう…」

と焦ったり、悔しくなったり、やる気がなくなってしまうことはありませんか?

ただやみくもに行動したとしても、取り組み方、勉強のしかたが悪ければ、皮肉にもその努力の行動があなたを目標達成から遠ざけてしまっているかもしれません。

 

そこで今回は、挫折せずに自分の成長を感じつつ、楽しく英語学習を続けるために是非意識してほしい「意図的な練習」について書きたいと思います。

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大人のやり直し学習には必須。英語を効率よく上達させるためには「意図的な練習」が重要!

英語学習にはただ長い時間を費やせばいいわけではない

「意図的な練習」を説明する上でご紹介したいのは、『やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』という本です。

この本ではGRIT、いわゆる「やりぬく力」の重要性について書かれています。

本書によると、目標達成のためには、

費やす時間の長さより「どんな練習をしているか」が重要

であり、努力の質について以下のように言及しています。

やる気にあふれ、疲労困憊するまで努力している人でも、必ずしも「意図的な練習」を行っているとは限らない。

アンジェラ・ダックワース著『やりぬく力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』より抜粋

つまり、目標に対して「とりあえず毎週最低○時間、○○に取り組む時間を作る!」といったアプローチをしている方は要注意です。

例えば、

  • 単語学習
  • 通勤時間での英語の聞き流し
  • 多読

等、ルーティン的に時間をかけることで満足してしまってはいないでしょうか。

確かにどれも大切なことですが、やり方によっては思ったほどの効果が得られないかもしれません。

英語学習の効果を上げる「意図的な練習」とは?

本書で言われる「意図的な練習」とは、アスリート等いわゆるエキスパートが実践している成果に繋がる練習方法です。

具体的には、以下の3点が「意図的な練習」のポイントとして挙げられています。

1. ある一点に的を絞って、ストレッチ目標[高めの目標]を設定する。…

2. しっかりと集中して、努力を惜しまずに、ストレッチ目標の達成を目指す。…

3. 改善すべき点がわかったあとは、うまくできるまで何度でも繰り返し練習する。

アンジェラ・ダックワース著『やりぬく力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』より抜粋

目標達成のために一点に的を絞る

まず1つ目、目標は高めを設定するというのは分かりやすいと思います。

ゴールがないとモチベーションを維持するのが難しいので、具体的な目標を設定するといいですね。

しかし、忘れてしまいがちなのが

ある一点に的を絞る

という点です。

学校教育や日本の風潮の弊害か、私たちはどうしても「満遍なくできること」「バランスを取ること」を重視してしまいがちです。

しかし、

目標達成を意識するなら、強化したい1点に集中して取り組む

方が効果的です。

他の弱点を無視するわけではありません。

まずは強化したい1点をレベルアップさせ、それがクリアできたら、次の課題へと進めばいいわけです。

例えば、あなたが

  • 語彙力
  • リスニング
  • リーディング

を強化したいと思っているとしましょう。

この場合、優先順位を付けて、どれをまず集中して取り組む課題とするか決めます

もちろん最終的にはリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの全てを満足できるレベルまで引き上げることが理想でしょう。

ですが、この英語学習の4分野は全て繋がっています。

そのため、リスニングを強化することでリーディングが上手くなったり、ライティングを強化することでスピーキングが上達したりと、相乗効果を得ることができます。

なので焦らず、1つずつ的を絞って、効果的な学習をしていきましょう。

改善、そして何度も繰り返す

そして3点のうち最も重要な点は、3の改善の部分です。

つまり、

上手くいっていない部分を見つけ、改善する方法を探り、それに集中して繰り返し取り組む

こと。

仕事をする上でよく重要だと言われるPDCAサイクルと本質は同じですね。

タスクをこなしたことに満足して思考停止するのではなく、どこが上手くいっていないのか、どうしたらもっと上手くできるのかを考え、行動してください。

私がスピーキング強化のために録音をおすすめしているのも、客観的に自分の英語を振り返ることで改善点を見つけやすくするためです。

「意図的な練習」は1日に数時間が限界

興味深いことに、本書によるとこの「意図的な練習」はどんなに頑張っても1日に3~5時間が限界です。

短い時間でも激しく疲労してしまうほど集中して取り組むということが前提だからですね。

簡単に言えば、量より質ということ。

やみくもに長時間勉強することを単純に良しとするのではなく、自分の学習法を振り返りながら改善を繰り返す、内容の濃い練習をしていきましょう。

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英語の勉強に時間を費やすだけで満足していませんか?

効率的に行動できているかを要チェック!

「意図的な練習」の基本的な要件は、以下のようにまとめられています。

・明確に定義されたストレッチ目標

・完全な集中と努力

・すみやかで有益なフィードバック

・たゆまぬ反省と改良

アンジェラ・ダックワース著『 やりぬく力GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』より抜粋

こう見ると、とてもシンプルで合理的です。

目標達成には「当たり前」だと思った方も多いのでは?

しかし、個人的には人は時間を費やしただけで満足してしまう傾向があると思っています。

例えば、こんな風にです。

  • 今日は8時間も勉強した!
  • 洋書を読むのに3時間も費やしたぞ!
  • オンライン英会話2時間やったんだから…

時間はある意味でお金よりも大切な、全人類に平等に与えられた「資産」です。

その貴重な時間を自分の意志で切り分けて使っているわけですから、時間を使ったこと自体に意味を感じてしまうのは当然かもしれません。

もちろん、長く時間を費やすことで成果が出れば良いかもしれません。

しかし、「なかなか上達しない」、「目標に全然近づけない」という方は、改めて目標設定・改善・集中というシンプルで当たり前のことができているか確認してみてはいかがでしょうか。

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終わりに

時間は有限ですから、やはり効率的に使いたいですよね。

そして、せっかく設定した目標は達成したいもの。

特に忙しい仕事や家事の合間に英語を勉強している方ならなおさらでしょう。

とは言え、ストイックになりすぎるのも消耗してしまいますから、トライ&エラーでだんだん上手く「練習」できるようになればOKです。

繰り返しますが重要なのは、

「意図的な練習」という視点を持っていること

です。

どうせならもっと「意図的」に勉強しよう!

この記事をきっかけに改めてご自分の学習方法を見直してみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介した本は英語学習者だけを対象にした内容ではありません。

それでも、現在勉強中の方や自分の子どもや他人に英語を教えたいと思っている方なら読んでみて損はありませんよ!

英語学習コラム
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この記事を書いた人
とり子

英語講師・翻訳者。
4か月女児のママ。

\忙しいママにも英語を学ぶ楽しみを!/
●読んだその日から実践できる英語勉強法を多数紹介
●TOEIC980・英検1級保有者の学習ノウハウを公開
●ときどき日々の暮らしに関すること

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