といった悩みは、英語学習者なら誰しも感じたことがあるものでしょう。
英語を学んでいると、ネイティブのような自然な発音に憧れを抱くのは至極当然です。
しかし、日本語の音と英語の音は異なる部分が多いので、上手く英語の発音のポイントを掴まないとなかなか発音を改善することはできません。
そこでおすすめなのが、「フォニックス」を学ぶことです。
フォニックスとは?発音矯正・おうち英語のために必要な「本当」の英語の音
フォニックスって何?簡単に説明します!
フォニックスとは
英語の綴りと音の関係を示したもの
です。
フォニックスは英語圏の子供たちが英語を学ぶ際に用いられる指導方法で、最近では日本でも、特に小さなお子さんの英語学習において重要視されています。
実際にフォニックスを学ぶとはどういうことかというと、例えば、
とアルファベットがあり、これを読んでくださいと言われると、多くの人は
と読みますよね。
しかし、この読み方は言わばアルファベットごとの「名前」を言っているだけで、そのアルファベットの「音」を発音しているわけではありません。
このアルファベットの「音」に注目するのがフォニックスというわけです。
先ほどのアルファベットは「フォニックス読み」すると、
となります。
フォニックスは従来の日本の英語学習ではあまり扱われてこなかった
これは何も新しい概念というわけではなくて、
“book”という単語を「ビーオーオーケイ」ではなく、「ブック」と発音するように、普段英単語を読む上でやっていることなんですね。
ですが、従来の日本の英語教育では、フォニックスを意識しての発音の練習はほとんどありませんでした。
そのため、日本人は自然な英語の発音をできるようになるために重要なフォニックスのルールをあまり意識したことがないのです。
このことが日本人がいわゆる「日本語英語」の発音から抜け出せない原因の1つです。
しかし、今からでも遅くはありません。
おうち英語としてお子さんに英語を学んでほしい親御さんはもちろん、大人になってから英語の勉強をやり直している方まで、フォニックスは英語を自然に発音する上で絶対に知っておいて損はありません。
英語のフォニックスを学ぶメリット
これまでの説明でフォニックスとはどういうものかをだいたい分かっていただけたかと思います。
では、フォニックスを学ぶ具体的なメリットとは何でしょうか?
実際にフォニックスを学んだ私が実感している、フォニックスのメリットは次の3つです。
- 発音が良くなり、日本語英語の音から卒業できる
- 知らない単語でも読めるようになるため、英単語が覚えやすくなる
- リスニング力がアップする
それぞれ説明していきますね。
1. 発音が良くなり、日本語英語の音から卒業できる
フォニックスを学ぶと、アルファベットの綴りと音の関係を理解できるようになります。
そうなると、今まで機械的に「”book”だと「ブック」と読むんだな」と覚えていたような、英語の発音に対する認識が変わります。
例えば “f” はフォニックス読みだと「フ」ですが、”ph” も同様に「フ」という音です。
この “f” の発音は下唇に上の前歯で軽く触れるような形で息だけで発音する音なのですが、”fox” の「フ」も”phonics”(フォニックス)や”photo”(写真)の「フ」も同じ音なんですね。
“ph” のつく単語、例えば”photo”(写真)を発音するとき、”fox” と同様の発音ができているでしょうか?
また、”sea”(海)と”she”(彼女)の発音の違いはどうでしょう?
この2つの単語は、カタカナで書くとどちらも「シー」になってしまいますよね。
フォニックスを学ぶと、こういったアルファベットのスペルと音の関係が分かるようになります。
その結果、日本語の音を引きずった日本語英語の発音から抜け出すことが可能です。
憧れのネイティブ発音にぐっと近づけるというわけですね。
2. 知らない単語でも読めるようになるため、英単語が覚えやすくなる
また、フォニックスを学んでアルファベットの綴りと音の関係を理解するようになると、初めて見た単語でもどのように読めばいいかがある程度分かるようになります。
これは新しい単語を覚える際に非常に便利です。
具体的な発音記号を理解していなくても、単語がすらすらと読めてしまうようになるんですよね。
単語を覚えるにはスペルと音と紐づけて覚えるのがマストです。
スペルと音を一緒に覚えないと、その単語を使って話すときに相手に何と言っているのか伝わらなかったり、その単語を音声で聞いたときに自分が覚えた単語だと認識できなかったりしてしまいます。
なので、初めて見た単語を読めるようになるというフォニックスの恩恵は、語彙力アップにも一役買ってくれるというわけです。
3. リスニング力がアップする
さらに、フォニックスを理解すると英語の自然な音が身につくため、結果としてリスニング力がアップします。
リスニングで英語を上手く聞き取れない理由は、大きく分けると次の2つです。
- 英語のリズムを掴めていない
- 聞き取りたい単語を自分が発音することができない
特に2つ目は、
ということなので、そのままの状態ではその音を聞き取るのが難しくて当然です。
そこで役に立つのが、英語の本来の音を理解できるようになるフォニックスというわけですね。
フォニックスを学ぶと英語の発音改善に繋がるというのは分かりやすいところだと思います。
さらに、そのことが結果としてリスニング力アップにも繋がるわけですから、フォニックスをないがしろにしていては非常にもったいないです。
初心者・大人にもおすすめのフォニックス練習教材『書いて覚えるフォニックス 英語マスター』
フォニックス関連本を1冊用意して、やり込んでみよう
では、具体的にどうやってフォニックスを学べばいいかというと、おすすめは
フォニックス関連の本を一冊用意して、徹底的にやり込む
ことです。
「教材は基本的に1冊でいい!TOEIC対策をほとんどせずにスコア980を取った私の勉強法」の記事でも触れましたが、中途半端に何冊も手をつけるよりは、1冊に集中して取り組んだ方が知識をしっかりと吸収し、定着させることができます。
何冊も中途半端に手をつけて、そのことに満足して勉強した気になってしまうのが一番危ないよ。
そこで、フォニックス関連本でおすすめしたいのがこちらの書籍です。
こちらの本をおすすめする理由は次の3つです。
- スマホやPCから音声を聞いて練習できる
- 初心者にも分かりやすい、丁寧な説明
- フォニックスのルールがしっかりと説明されている
スマホやPCから音声を聞いて練習できる
まずフォニックスで大事なのは何よりも「音」ですよね。
「書いて覚えるフォニックス英語発音マスター (ML新書)」ではスマホやPCからyoutubeにアクセスして音声を聞くことができるので、音声をダウンロードする必要もなく非常に便利です。
初心者にも分かりやすい、丁寧な説明
こちらの教材は子供向けの英会話教室で教えられている内容を書籍化したものなので、フォニックス初心者にも分かりやすく、丁寧に説明がされています。
フォニックスとのファーストコンタクトが難しい説明だと苦手意識を持ってしまいそうですよね。
「書いて覚えるフォニックス英語発音マスター (ML新書)」では、分かりやすい説明のもと、実際に自分で発音しながら感覚的に英語の音を学ぶことができるのでおすすめです。
「小さな子どもでも使いやすい、書き込みやすいサイズのものがほしい」という方は、大型本「新装版 書いて覚える楽しいフォニックス ([CD+テキスト])」もありますので、是非チェックしてみてください。
フォニックスのルールがしっかりと説明されている
フォニックスは、アルファベット26文字の音を覚えて終了、というわけではありません。
特定のスペルになったときに発音しない音や、元の音から変化する音など、様々なルールがあります。
「書いて覚えるフォニックス英語発音マスター (ML新書)」では「サイレントe」や「2文字母音」といったフォニックスのルールの説明がしっかりとされているので、効率よくポイントを掴みながらフォニックスを学ぶことが可能です。
フォニックス練習のポイント
フォニックスを練習する際には是非、次の3点を意識してみてください。
- まずはアルファベットの「フォニックス読み」を確実に覚える
- 必ず声に出して繰り返し練習する
- これまでの英語の音の概念を捨てる
まずはアルファベットの「フォニックス読み」を確実に覚える
フォニックスの基本となるのは、アルファベット26文字の音です。
まずはこの26文字の音を確実に覚え、アルファベットを見たらすぐに口から出てくるような状態にしましょう。
フォニックスを学ぶメリットについては先ほど「英語のフォニックスを学ぶメリット」で書きましたが、アルファベット1音1音の基本が分かるだけでも、英語学習がぐっと楽になります。
「たくさんのルールを全部覚えるのは無理…」という方は是非、この基本の音だけでもしっかりとマスターしましょう。
必ず声に出して繰り返し練習する
フォニックスは「音」の勉強なので、当たり前ですが、練習する際は必ず声に出して発音してください。
「書いて覚えるフォニックス英語発音マスター (ML新書)」は持ち運びやすい新書サイズの本ですが、だからと言って電車の中など、声の出しにくい環境で読むことはおすすめしません。
自宅など存分に声を出せる場所で、満足いくような発音ができるようになるまでしっかりと繰り返し練習しましょう。
これまでの英語の音の概念を捨てる
フォニックスを学んでいく中で、「今まで思っていた音と違う」というものが出てくるかと思います。
先述の通り、従来の英語学習ではフォニックスに触れる機会がほとんどなかったので、よく分からない英語の音を日本語の音で置き換えて覚えてしまっている可能性があります。
そしてこの「日本語の音での覚え方」が、あなたが自然な発音で英語を話すことや英語を聞き取ることを邪魔しているかもしれません。
なので、「今まで思っていた音と違う」と感じたときは、これまでの英語の音の概念を一度全部忘れて、一から学ぶ気持ちで新たに英語の音を覚えていきましょう。
英語の発音改善のカギ「フォニックス」のまとめ
今回は英語の発音を改善し、自然な英語を身につける上で非常に重要なフォニックスについてご紹介しました。
フォニックスは、
という嬉しい変化を与えてくれます。
「英語の発音をどうにかしたい…!」と思っている方は是非、フォニックスを勉強してみてくださいね。
コメント