と悩んでいませんか?
既に英検の一次試験が終わった方、まずはお疲れさまでした。
しかし、気を抜くのはまだ早いです。二次試験は通常、1次試験の約1か月後。
…まさか合否が出てから対策しようなんて考えていないですよね?
まだ一次試験を終えていない方は、二次試験の対策を始めるのは早ければ早いほど良いです。
もちろん一次試験を受かるか分からないという心配はあるかと思いますが、話す練習をすることは英語の上達を目指す上で絶対に損にはなりません。
英検1級一次試験の対策法については「英検1級一次試験の勉強法は?最短合格のために対策すべきはこれ! 」の記事で詳しく書いています。
英検も1級となると、いろいろな面でこれまでかなりの勉強を重ねてこられたと思います。
それでも二次試験に合格して初めて、晴れて英検1級取得となるわけですから、
という並々ならぬ気持ちで二次試験の対策に励まなくてはなりません。
そこで今回は、実際に私が行った対策で、英検1級二次試験に一発合格に効果があったものをご紹介したいと思います。
トピックは?英検1級二次試験(面接)の内容・形式
英検1級二次試験で扱われる内容
まずは、英検1級二次試験の内容について触れたいと思います。
二次試験で問われるのは、「社会性の高い幅広い分野の話題」です。
要は、
意見の分かれそうな、いわゆる”controversial”な話題について自分の意見を論理的に述べる
ことが求められています。
公式サイトに記載されている過去の出題例を見ると、
- 科学の発展は常に有益か
- 芸術への財政的支援増加の是非
- 世界経済における日本の役割
- 選挙権の行使を義務化するべきか
- 遺伝子組み換え食品の安全性
- 公共の場における治安改善の必要性
が挙げられています。
どうでしょう、これを見て今の時点でスピーチで話すことを組み立てられそうでしょうか?
自分の意見を支えるポイントが頭に浮かんできますか?
こういった話題に関しては、普段から自分の考えをはっきりと認識していないと日本語でもなかなかすんなりとは話せそうにないですよね。
なので、後ほど具体的な対策法については触れますが、社会的な話題に関するたくさんの視点と、それに合った英語表現を頭に入れておく必要があります。
ちなみに私がスピーチで話したトピックは、うろ覚えですが「富裕層と貧困層の格差は今後縮まっていくか?」というような内容でした。
また、二次試験の面接官は2人です。
私が受験したときはネイティブの方1人と日本人の方1人でした。
英検1級二次試験の形式
では、どのように試験されるかですが、英検1級二次試験には大きく分けると次の3種類があります。
- 自由会話
- スピーチ
- Q&A
流れとしては、
というかたちになります。
そしてもちろん、最も重要なのは2つ目のスピーチです。
スピーチについては幸か不幸か、「これを話せ」というトピックが1つだけ与えられるわけではありません。
実際の試験では、
- その場で5つのトピックが書かれたカードを受け取る
- スピーチを行うトピックを1つ選んで1分間で準備
- 2分間でスピーチ
という流れで進みます。
なので、5つのトピックのうち、1つだけでも上手く喋れそうなものがあれば良いということです。
…と簡単に言いましたが、自分が話しやすいトピックに出会う確率を上げるためには、しっかりとした対策が必須となります。
全く考えたこともないトピックについて1分でスピーチを組み立てて話すのは、やはり日本語でも難しいですからね。
ちなみに英検公式サイトには、二次試験の流れが分かる「英検バーチャル二次試験」というアニメ―ションがあります。
初めて受験される方はイメージを掴むために一度見てみるといいですよ。
↓のページの最下部にあります。
英検1級のスピーチ対策法とおすすめの教材・オンライン英会話
では早速、私が実際に英検1級の二次試験を一度の受験で合格した方法をご紹介します。
面接対策には、大きく分けて次の4つの段階で取り組みます。
- 二次試験の形式に慣れる
- 分野別に使える観点、重要な表現や言い回しを身につける
- 予想問題で実践的な練習を重ねる
- 実際の英会話に慣れる
1. 二次試験の形式に慣れる:『【CD+DVD付】14日でできる! 英検1級 二次試験・面接 完全予想問題 』
時間感覚を掴む
二次試験の概要については先ほど触れましたが、実際に試験の形式に慣れて、時間間隔を掴む必要があります。
まずは実際に時間を計ってスピーチを作ってみてください。
こちらのテキストは14日間で面接対策が一通りできてしまう上、CD・DVDの付いた優れもの。
こちらのDay1~3(面接形式の概要とそれぞれの段階でのポイント)、Day4あたりまでをまずはやってみて、実際に声に出してスピーチをしてみてください。
ここでのポイントは、
- 各段階(自由会話、スピーチ、Q&A)で何が求められているかを把握する
- 1分間でスピーチの準備をする感覚を掴む
- 2分間でスピーチを行う感覚を掴む
ことです。
特に大事なのは時間感覚を掴むことなので、
面倒くさがらずにスマホのストップウォッチ機能やタイマー機能などで時間を計ってスピーチを行う
ようにしてください。
実際にやってみると準備の1分間、スピーチの2分間がいかにあっという間か分かります。
この段階では英語を話し慣れていない人は特に、「全く言葉が出てこない」ということもあるかと思います。
最初から上手くできる人なんていません。
上手くできなかった人は、上手くできなかった分だけ気合いと緊張感をもって、これからご紹介する対策に取り組んでください。
模範解答を音読し、再現する
時間感覚がある程度掴めたら、
- テキストにある模範解答を最低でも3回以上音読する
- 模範解答を再現できるか、テキストを見ないで実際に声に出して話してみる
ようにしてください。
音読する理由は、
- ボリューム感を把握する
- 使えそうな言い回しや論を展開する方法に慣れる
ためなので、一言一句再現しようとする必要はありません。
模範解答と同じような文量で、すらすらと論理的な流れで話せるかを実際に声に出してチェックします。
ここでも全然言葉が出てこないようなら、6割程度は再現できるようになるまで音読→再現を繰り返します。
英検対策以外でも使える、リスニング力アップにもつながる音読の方法は「英語リスニングの勉強法:上達のための練習には音読がおすすめ!」の記事で詳しく書いています。
2. 分野別に使える観点、重要な表現や言い回しを身につける:『最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇』
「1. 二次試験の形式に慣れる」の段階でほとんど言葉が出てこなかったとしたら、その原因は大きく分けて次の2つです。
- 英語を話すこと自体に慣れていない
- 問題になっているトピックに関する知識がない
前者の場合は別途対策が必要なので、後ほど「4. 実際の会話に慣れる」の項目で触れますね。
ここでは後者の「特定の分野のスピーチに必要な知識」を身につけるための対策について説明します。
英検1級のスピーチで得する人
英検1級の面接対策をする上で有利な人がいます。それは、
英作文が得意な人
です。
英検の一次試験には英作文が含まれているので、これまでも英作文の対策を進めてきたことと思います。
この英作文、実は二次試験のスピーチと大きな関係があります。
それは、英検の英作文もスピーチも、
特定のトピックに関して自分の意見とその理由を論理的に説明する
という点で実質的には同じことをするからです。
英作文が得意な人はトピックを見たときにすぐに自分の意見を支える理由を挙げることができるので、スピーチ作成でも有利になります。
そのため、二次試験のスピーチ対策においても英作文対策のテキストが大いに役に立ちます。
こちらのテキストをおすすめする理由は、
- 分野別に重要な単語や言い回しが紹介されている
- 意見を支える理由として使える肯定・否定の例文が大量に記載されている
- DL可能なMP3音声付き
の3点です。
このテキストは
どのように論を展開するかという観点を大量に与えてくれる
という点で非常に役に立ちます。
今回は面接対策としてのテキストとして紹介していますが、これから英検1級を受ける方は、一次試験の対策時からこのテキストを使用することを強くおすすめします。
このテキストで様々なトピックを肯定/否定する上で使える観点を頭に入れておけば、「1分間でスピーチの準備をする」という、当初は非常に難しく思えたこともだんだんと楽にできるようになりますよ。
英作文の勉強法やトレーニングについては「英検対策にも!英語のライティング、英作文上達のコツと練習方法」
『(MP3音声無料DLつき)最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇』の使い方
このテキストの使い方としては、
- 各トピックの例文を論展開の観点として頭に入れる
- 特定の分野で使われる言葉や言い回しをメモして覚える
- 各例文を3回以上音読した後、自分で再現できるか声に出して確認する
と効果的です。
特に特定の言葉や言い回しに関しては一度で覚えるのは難しいので、しっかりとメモして定期的に見直すことを強くおすすめします。
実際に私はテキストや模範解答から仕入れた単語や言い回しをメモアプリのEvernoteに保存し、口からすらすらと出てくるまで何度も見返して記憶に定着させました。
PCやスマホでいつでもメモできるEvernoteについては「英単語やフレーズのメモに便利!英語学習にEvernote (エバーノート)を活用しよう」の記事で詳しく書いています。
3. 予想問題で実践的な練習を重ねる
次は、予想問題を使った実践的な練習へと移ります。
この段階では、「1. 二次試験の形式に慣れる」で紹介したテキスト『【CD+DVD付】14日でできる! 英検1級 二次試験・面接 完全予想問題 (旺文社英検書) 』の残りの問題を解いていきます。
ここでも必ず、「準備に1分、スピーチは2分」としっかりと時間を計って、声に出してスピーチを作成してください。
スピーチの構成や自分の意見を支持する理由が浮かばないときは、「2.分野別に使える観点、重要な表現や言い回しを身につける」で紹介したテキスト『(MP3音声無料DLつき)最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇』の類似のトピックを再確認してください。
この段階でさらにスピーチの完成度に磨きをかけるためにおすすめなのは、
自分のスピーチを録音して客観的に聞いてみる
ことです。
上手く発音できていない部分や適度な間の取り方などは、客観的に聞いてみないと自分では分かりません。
録音を活用することで改善点が見つかり、スピーキング力アップへと繋がります。
スピーキング上達のための前提や録音の効果については、「TOEIC980・英検1級保持者が教える、独学で英語スピーキングを上達させる最強の方法!」の記事で詳しく書いています。
4. 英検1級の実際の英会話に慣れる:『ネイティブキャンプ』・『産経オンライン英会話』
ここまでは英検1級の二次試験のメインであるスピーチに対する対策を書いてきました。
スピーチ作成の他にもう一つ、忘れてはならないのが実際の英会話に慣れるということです。
二次試験ではスピーチの他に、自由会話とQ&Aがあります。
自由会話は簡単な日常会話なのでそれほど気負う必要はないかもしれませんが、Q&Aは
- 自分の意見に対してさらに説明を求められる
- スピーチのトピックに関して異なる観点から切り込まれる
ような質問があります。
スピーチの作成自体は1人で完結する作業ですが、これはあくまで面接試験。
スピーチはもちろん、自由会話やQ&Aのことまで考慮して、英会話に慣れておくに越したことはありません。
オンライン英会話をフル活用する
普段英語を話す機会があまり無い人は、最も手軽に実際の英会話を練習できるオンライン英会話を利用することをおすすめします。
オンライン英会話はいろいろあるので、自分の気に入ったサービスを利用してもらえればいいのですが、ここではおすすめのオンライン英会話を2つご紹介したいと思います。
まず1つ目が、短期間で練習回数を多く確保するのに向いている『ネイティブキャンプ』です。
『ネイティブキャンプ』をおすすめする理由は、
- 定額でレッスン回数無制限
- 予約不要で24時間365日好きな時にレッスンを受けられる
という点です。
会話慣れするにはまずは数をこなすのが一番なので、定額で回数無制限というのは非常に魅力的です。
『ネイティブキャンプ』は7日間無料で体験ができるので、まずは自分に合うか知るために一度試してみるといいですね。
ネイティブキャンプのレビューについては、「【徹底レビュー】ネイティブキャンプの口コミは?数をこなしたい・コスパ重視の人はこれで決まり!」の記事で詳しく書いています。
もう1つおすすめしたいオンライン英会話が、『産経オンライン英会話』です。
こちらはレッスン受け放題ではありませんが、1つ1つのレッスンでしっかりと学べるオンライン英会話です。
『産経オンライン英会話』をおすすめする理由は、
- 講師の質が高い
- レッスンレポートで詳細なフィードバックをもらえる
- 週末に集中して取り組めるプランがある
という点です。
間違いを詳細に指摘してもらい、スピーチの精度を挙げたい方向けのオンライン英会話と言えます。
こちらはレッスン2回分の無料体験が可能です。
産経オンライン英会話のレビューについては、「【詳細レビュー】産経オンライン英会話の評判は?講師の質で選びたい人におすすめ!」の記事で詳しく書いています。
英検対策としてのオンライン英会話活用法
英検対策としてオンライン英会話を使うには、
- スピーチの練習をしたいと言って、特定のトピックについてのスピーチを聞いてもらう
- 聞いていて分かりにくかった部分に対して質問してもらう
- スピーチ全体のフィードバックをもらう
ことをおすすめします。
自分がレッスンで行いたいこと、強化したい点を講師にはっきりと伝えることで、短い時間でも英語力アップに繋がるレッスンを受けることができます。
また、こういった内容でレッスンを受ければ自由会話や質疑応答の対策にもなりますし、本番に近い環境に慣れることが可能です。
英検1級2次試験の対策法まとめ
- 二次試験の形式に慣れる
- 分野別に使える観点、重要な表現や言い回しを身につける
- 予想問題で実践的な練習を重ねる
- 実際の英会話に慣れる
今回は、英検1級二次試験の対策法について書きました。
本番で悔いが残らないように、是非この記事で紹介した方法を参考にしっかりと対策に励んでもらえたらと思います。
試験で上手くスピーチができたとき、実際に合格証書を手にしたときの喜びは格別ですよ。
合格に向けてあと少し、頑張ろう!
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